6、 微小管ダイナミクス制御を理解し、疾患理解を進める
本研究は濱生こずえが担当しています。微小管ダイナミクスの観察が容易な培養細胞の系やショウジョウバエの遺伝学を用いて,研究を進めています。
微小管ダイナミクス制御の機構解明
微小管は,細胞形態の形成や維持,細胞分裂で重要な役割を担っています。微小管は,伸長と短縮を繰り返すダイナミックな構造であり,これを微小管ダイナミクスと呼びます(図1)。微小管ダイナミクスを制御する様々な因子が報告されていますが,その制御機構の詳細は不明のままです。哺乳動物培養細胞の実験系(図2)を用いて,ダイナミン-2による微小管ダイナミクスの制御機構の解明を目指しています。
図1 微小管ダイナミクス
図2 ダイナミンの発現低下による安定化微小管の増加
ダイナミン-2変異細胞では安定化微小管マーカーであるアセチル化チューブリンが増加します。
神経疾患と微小管ダイナミクスの破綻
様々な神経疾患で微小管ダイナミクスの破綻が観察されています。しかし,微小管ダイナミクスの破綻が神経疾患を発症させる機構は不明です。神経疾患の原因遺伝子の機能を微小管ダイナミクスの観点から解明することで,神経疾患の発症機構の解明を目指しています。
さらに詳細を知りたい方は,濱生()までご連絡ください。